インボイスの記載事項に不備があるとき、買手自ら修正対応はできませんか?
― M社 ―
M社経理部まいと顧問税理士が、打ち合わせをしています。
先生、インボイスとして記載の不備がある請求書を仕入税額控除したい場合、再交付を依頼するしかないですよね?
自分で修正をするのは、ダメでしたよね?
そうですね。
基本的には買手による追記など修正は認められていませんが、請求書に修正した事項について相手側に確認を受けた場合には、その請求書はインボイスであるのと同時に、修正した事項を明示した仕入明細書等にも該当するとして、その修正した請求書を保存することで仕入税額控除の適用を受けることができます。
修正した事項を明示した仕入明細書等、ですか?
そもそも仕入税額控除の適用を受けることができる書類として、売手が作成したインボイスの他に、売手が確認した買手が作成した一定の仕入明細書等、があります。
確かに、そうでしたね。
つまり修正に関しても、売手が再交付するインボイスの他に、買手が記載不備を修正した一定の仕入明細書等を作成して、売手の確認を受けることも認められるわけです。
な、なるほど……?
もともと仕入明細書等については、相互に関連する複数の書類で作成することもできるため、受領したインボイスと関連性を明確にした別の書類として修正事項を明らかにしたものを作成して、その修正事項について売手の確認を受けて保存することも認められる、というわけです。
……つまり?
つまり、冒頭でご案内した方法であれば、修正して確認を受けた請求書を保存することで仕入税額控除の適用を受けることができる、というわけです。
この“確認”ですが、電話で確認しても問題ありませんか?
修正事項を伝えて、仕入先にも同様の修正を行ってもらうように話そうかと思っています。
はい、問題ないようです。
国税庁から公表された「多く寄せられるご質問(令和5年11月13日更新)」の問Eが同様のケースで認められています。
具体的な記載例もこちらに掲載されていますので、一度この資料をご確認いただくとよいですね。
記載例があるのは助かります。
早速、確認してみます。
そうしてみてください。
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